警察のご厄介になった話
痴漢、それは最も身近な犯罪と言ってもいいかもしれないくらい日常的に起こりえます。
誰でも被害者になり得る。
私も、昔からしょっちゅう被害を受けてきました。
けれど、言い出せたことは1度もなく……。
相手の報復が怖い、虚偽だと言われるのが嫌だ、何度も言わされたくない、時間を取られたくない……
私も、同じ考えで1度も言わなかったし泣き寝入りをしていました。
9月から10月に渡り、私は同じ人から複数回悪質な痴漢を受けました。
1度目、近くの男性に助けて欲しいと声をかけましたが面倒ごとはゴメンだと隣の車両に逃げられ。
2度目、今度こそはと思いましたが、顔を見ると大柄な黒人の男の方。怖くて言い出せませんでした。会社で怖くて悲しくて、泣いて泣いて仕事になりませんでした。
3度目、詳しくは描きたくないので省きますが、私の性器を執拗に触る腕をつかみ、1度も離さぬまま駅員さんに引き渡しました。
痴漢が逮捕まで至るのは2パターンのみ。①触っている最中の手をつかみ、そのまま警察や駅員に1度も離さず突き出すこと。②近くの人が間違いないと証言してくれること。
どちらかがないと、痴漢がほぼ確実でも逮捕されることはあまりないです。微物や繊維の検査もありますが、めり込むほど強く触れていないと結果が出ないと聞きました。
私の場合はそれを知りませんでしたが運良く(?)相手は逮捕に。
まず交番へ行き、3回ほどされたことを細かく聞かれました。
その後警察署へ。5回ほど説明し、犯人の特徴や覚えていることも細かく聞かれました。調書を作ったあとは、マネキンを使って痴漢風景を細かく指示して再現写真の撮影。
ここまでで半日以上経過です。電話もできないため、職場へはメール1本のみ。
翌日、検査のために警察へ当日の服を全てお渡し。
その後検察庁へ呼ばれ、再び細かな説明と調書作り。
相手の弁護士を名乗る方からも電話がひっきりなしに。
2人で会って話したいといわれ、私が若年の女だからと舐めていたのか、家族以外の立ち会いは許されない、最低額で示談しないと許されないと連呼。そのような決まりはありません。
私は精神を病み、自分で話が出来なくなりました。
恋人に泣きつき、婚約者として、弁護士に電話をかけてもらったところ、男から電話が来たということで弁護士の態度が一変。
直接会って話す必要も無いし、示談も好きな金額で構わないと言いだしました。
私は起訴するつもりだったのですが、起訴にはお金がかかり、日中3ヶ月ほど裁判所へ赴き、何度も再現させられるとの話を聞き心が折れました。
ここまでやらなければならない日本の法律、ちょっとどうなのと思ってしまいます。
けれど、悔し泣きはしませんでした。
少なくとも、交番で壁1枚へだてた向こうで、犯人が焦って嘘を並べているのを聞きながら、捕まえられてよかったと思いました。
ただ、私の今回の件は強制わいせつとして犯人が捕まったための対応です。
実際、痴漢程度だと法律ではなく地方行政のルールで動きますので逮捕にはなかなか至りません。
でも、今、痴漢被害にあっている人。つらいひと。無理にとはいいません。周りに助けを求めたり、自分で捕まえたり。
あるいは、近くに置換されている人がいたらさりげなく声掛けできるように。
少しでも意識して電車に乗る人がいるといいなと思います。
私は今でも電車で過敏なほど周りを見てしまいます。
壁が背中側にないと怖い、座れる時は座りたい。
そんな思いをする人が減ることを願っています。
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。